【札幌市北区】新型コロナウイルスによる自宅待機・療養 計24日間の体験記|検査や札幌市保健所の対応、症状など実体験をお伝えします
第6波の感染拡大が収束しない中、少しずつ減少傾向にあると言われている札幌市の新型コロナウイルス感染者数。2月には1日2,000人以上の新規感染が確認されていたこともあり、各関係機関がひっ迫している状況が続いています。
実はそのピーク時、わたし自身も新型コロナウイルスに感染し、札幌市内病院や保健所のひっ迫状況を身をもって体験しました。
今、ご自身や身近な方に疑わしい症状がある方、検査等の対応を待っている方など、不安を抱いている方へ少しでも参考になるよう今回は、我が家の場合の自宅待機および療養記録をお伝えしたいと思います。
自宅待機および療養の流れ
ニュース等でもよく「家族が次々に感染して、いつまで経っても自宅待機から抜け出せない」という声を見聞きしますが、我が家の場合は、娘が濃厚接触者となった2022年2月4日から自宅待機がスタートし、娘が2月9日に発症、わたしが2月14日に発症。さらに娘は療養解除後に再び発熱し、最終的に自宅療養期間が解除されたのは2月27日。PCR検査のための外出を除いて、24日間、外出せずに自宅で過ごしました。
娘と自分が新型コロナウイルスに感染。その症状は?
「子どもは感染しても軽症や無症状が多い」と言われていますが、我が家の場合も、娘とわたしの症状はかなり違いがありました。
娘(幼児)の場合
発症日に39度台の発熱と頭痛があったのみで、翌日からは平熱。たまに咳が出るくらいで、食事や水分補給も通常通り。家の中で遊び回れるくらい元気。
わたし(30代女性)の場合
発症日に37度台の発熱。翌日は39度まで熱が上がり、倦怠感や寒気に襲われる。発症3日目~5日目は、平熱から38度台までをいったりきたり。夜になると、鼻づまりや胸の痛み、息苦しさで寝付けなくなる日があった。発症6日目以降は熱も下がり、咳がたまに出る程度になったが、階段の上り下りや食事中にゼイゼイと息切れする。
PCR検査を受けるためには?結果が出るまでどのくらいかかる?
現在札幌市では、発熱などの症状が出たときは「札幌市新型コロナウイルス一般電話相談窓口」に電話して、発熱外来を受け付けている病院を紹介してもらえることになっています。感染者が急増しているためか娘の発症時には1時間ほど電話が繋がりませんでしたが、紹介してもらった病院の発熱外来を当日夜に受診し、PCR検査をしてもらうことができました。「陽性です」とPCR検査の結果を知らせる電話が来たのはその2日後でした。
一方、わたしが発症した時には「陽性者(娘)の家族である」と相談すると、発熱外来ではなくドライブスルー形式のPCR検査を受けるよう指示がありました。こちらは医師による診察はなく、ただ検体を採って渡すのみ。発熱外来と違って費用は一切かかりませんでしたが、その代わり薬の処方もありません。陽性との結果を知らせる電話は、検査の3日後に保健所の告知班からかかってきました。
保健所からの連絡はいつ?どうやって?
病院や保健所告知班から「あなたの検査結果は陽性です」と告知された後は、保健所からの連絡を待つことになります。娘やわたしの場合、検査結果の通知から3日後に電話があり、健康状態のヒアリングが行われました。この時点でほぼ快復している娘には、その日のうちに「こくちまる」という専用フォームがSMSで送られてきて、体温や症状の有無を最後まで入力すると「あなたは自宅療養となります」と表示され療養方法が決定。
息苦しさなどの症状があったわたしの場合は「こくちまる」ではなく、看護師さんから直接電話があり、2日程度様子を見た後に自宅療養と決まりました。自宅療養者向けにパルスオキシメーターも送って頂き、「こびまる」という専用フォームに体温や動脈血酸素飽和度を毎日入力して送信しました。
自宅療養中の困りごとは?
娘やわたしの濃厚接触者となった夫も含め、家族の誰も外出できない自宅療養期間。やはり問題となるのが、食糧の買い物です。
【困りごと①】ネットスーパーも予約満で注文できない
札幌市では、希望者向けに「自宅療養セット」という日用品や食糧の配布事業を行っています。1人につき段ボール3箱という充実ぶりで本当にありがたいのですが、感染者増加にともない、残念ながら自宅療養期間終了後に届いているのが現状です。
そうなると自宅療養中の食材調達は、知人へ買い出しを頼む、フードデリバリーを活用する、ネットスーパーを利用する、といった手段に限られてきます。しかし、札幌市北区の郊外に住む我が家はフードデリバリーはほぼ対象外。知人に何度も買い出しをお願いするわけにもいかず、頼みの綱はネットスーパー。と思ったものの、大雪の影響もあってか、ネットスーパーも当日~数日後まで配達に空きがない状況で、注文可能なスーパーを夫婦であちこち探しました。
ちなみに我が家が療養期間中に利用したのは、「7NOW(セブン‐イレブン ネットコンビニ)」「アークス オンラインショップ」「イトーヨーカドー ネットスーパー」です。
【困りごと②】自宅療養中は、ゴミ出しができない
鼻をかんだティッシュ等にウイルスが混入している可能性から、札幌市では、陽性者が自宅療養中はゴミ出しをしないよう呼びかけています。つまり我が家は、娘が発症した2月9日から、わたしの自宅療養が解除されるまで2週間以上ごみを自宅内にためておく必要がありました。冬時期なので生ゴミのにおい等に悩まされることは幸いありませんでしたが、もし夏場なら生ゴミを冷凍庫で一時保管など対策が必要だったかもしれません。
【困りごと③】無症状の濃厚接触者がPCR検査を受ける手段がほぼない
我が家では娘とわたしが発症しましたが、同居している夫は無症状。しかし、「症状がないだけで感染しているかもしれない」と思うと、検査しないまま職場に復帰するのは躊躇われました。
ただ、感染者数が連日多い今、無症状の濃厚接触者は「検査してほしい」と言っても窓口では応じてもらえません。2月14日から北海道が実施している「外来診療前検査キット配付事業」は有症状者が対象ですし、ツルハドラッグやサツドラ等で無料で受検できる「PCR等検査無料化事業」は濃厚接触者は受けられません。
たまたま夫は会社が保有している検査キットで陰性を確認できましたが、「市販の検査キットを家に常備しておいた方がいいのかもしれない」と思った出来事でした。
新型コロナウイルス感染・自宅療養を振り返って
娘が通う幼稚園や夫の職場など身近な場所で「陽性者が出た」という話を聞くたび「明日は我が身かも……」と感じていましたが、いざ家族や自分が感染すると、何も備えていなかったことを実感し反省しました。特に、食糧の備蓄は常に数日分確保しておくのが良いと感じています。
また、幸い娘やわたしは自宅療養で済みましたが、療養期間が明けた今も、ゴミ出しに行くだけで動悸・息切れや咳に悩まされています。「オミクロン株は軽症で済む」という話も見聞きしますが、今この体験記を読んで頂いている方ご自身やご家族、身近な方が大変な思いをしないよう、これから感染する方が1人でも減るよう願っています。